みなさんこんにちは、今日はフランスで出産したお話しです。
•フランスで出産は本当に無料?
•無痛分娩までの流れと出産時の詳細
•出産時のハプニングと大変なこと
- フランスで出産&入院費用は無料?
- 出産と入院費はあらかじめ予算を知るべし
- フランスで無痛分娩が多いわけ
- フランスで出産時のハプニングと大変なこと
- お祝いムードが辛い、産後は休めない...
- おなかを痛めて産むことについて
フランスで出産&入院費用は無料?
2018年に無痛分娩で出産しましたのでその経験をもとに詳細を綴ります。
そもそもフランスで出産すると、無料なのか?
さっそく答えを言うと、人によります。
私の場合はほぼ無料でした。
妊娠から出産までにはいろいろな費用がかかるのでざっとかかった費用を挙げてみます。
・毎回の検診 65€/回
・エコー3回 約100€/回
・無痛分娩の費用(オプション)250€
・入院院費 約120€個室/日
通院、入院ともに私立病院でした。
病院は序盤にアメリカンホスピタルに行きましたが、
結局は自宅から比較的近い私立病院に替えました。
・初めての妊娠で、アメホスで日本語通訳を念のためつけたかった
・通訳がなくても大丈夫そうだったことと通訳の方が多忙で結局会えなかった
・体力面も考えると、自宅近くの市立病院を選択することにした
妊娠の経過は幸い安定的だったのですが、急遽病院へ行く必要があることもあるので、近場の方が安心感があるなとは思いました。
出産費をセキュリテソーシャルとミュチュエルでカバー
妊娠期間中にかかる大きな項目は健康保険(セキュ)である程度カバーされ、
任意保険(ミュチュエル)でさらにカバーされることが多いです。
ミュチュエルはタイプがいくつもあるのでカバー率が変わってきます。
セキュリテソーシャルでは検診費のカバーに加えて出産準備金としての手当て(当時約950€)が出産前一括で支給されました。
私の場合は夫の会社の任意保険(ミュチュエル)で残りがほぼ全てカバーされたので出産費は実質無料でした。
ミュチュエルは会社によってカバー率や内容が異なるので人によってもらえる金額が変わります。
私の場合はミュチュエルでは検診費などのセキュリテソーシャルで賄いきれなかった分+産後に€600を一括で受け取りました。
この600€で入院時にかかった費用なども賄いきれました。
費用は都度を書き留めていたのですが、なぜかというと、妊娠が分かった時にまだ私が健康保険証を受け取れておらず(そんなことある?!)しばらくの間、全て自費で支払い続けていたのです・・。
毎月結講な出費になってしまったので、結講焦りましたが後々精算された金額を照らし合わせると本当にちょうど全部支払われたことがわかりほっとしました・・。
結講レアケースだと思いますが、移住後にすぐに申請して、何ヶ月も待っているのに健康保険証をもらえない状態で妊娠すると、毎月の検診費用などがしばらくは自費で発生すると大変です。
健康保険(セキュリテソーシャル)で100%賄われたもの
妊婦さんが妊娠全期間で血液検査を受ける必要があり、この費用はセキュリテソーシャルで100%カバーされます。
毎月の血液検査の結果は先生との検診時に提出していました。
フランスでは妊婦さんのトキソプラゾマ症の検査が必須なのでそのためなんですよね。
これも余談ですが、
予約なしでラボに行くことはできますが空腹状態でないといけないのが妊娠中辛くてw、
朝イチでパン屋さんに行ってから検査してもらい、終わってすぐパンを頬張っていました。
こんなものも保険でカバーされました
妊娠時に摂取する方も多いと思いますが、
葉酸や鉄分などは先生から処方箋をもらって薬局で買う際は同じく100パーセントカバーされます。
妊娠5ヶ月で日本へ渡航したのですが、機内のむくみは妊婦さんは特に気をつけないといけないということで、産婦人科の先生が着厚ソックスの処方箋を書いてくだ際ました。
薬局へ取りに行くと好きな色だけ聞かれて、本当に処方してくださいました!そして、無料!
出産と入院費はあらかじめ予算を知るべし
妊娠時点で、フランス(どころか日本のことも)事前にあまり妊娠・出産費用について全然詳しくありませんでした。
出産費用がいくらかかると言うのは調べておいた方がいいです。(みんなやってますよねw)
検診と出産は同じ病院でしたが、私が通ったクリニックが2つとも私立病院だったので、
検診や入院費は全て健康保険ではカバーされないのですが、ミュチュエルでまとまった金額が出産費用として後日支給されたので、そこでカバーし切れました。
結果オーライだったけど、実際はいくらかかるかよくわからず進めていたということですw
フランスでの出産は無料!と言われていますが、
公立病院の場合は全て健康保険でカバーし切れますが、私立は病院は費用が全く異なるので予め確認された方が良いです。
例えばアメホスはまず、セキュでカバーされないため実費です。(有名ですよね)
出産に限らず、費用面以外にも病院選びは一人でも通える範囲かどうか、と言うのもとても大事です。
ただし、パリでは人気クリニックはすぐに予約しないと出産できないほど競争率が高いようです。
▶︎ 子供の成長とともに気になるフランスの子供手当のリアルを書いています
www.parisimpleco.life
フランスで無痛分娩が多いわけ
フランスでは8割以上の人が無痛分娩を選択すると言われています。
全てではないですが、フランス女性達は産後2ヵ月で社会復帰する人も多いように無痛分娩選択には体への負担軽減というのは結構大きい要因なんだと思います。
とは言え痛みや疲労を軽減して出産することができるのはありがたいことだと私は思います。麻酔したところで、痛みは他にもたくさんあるけどね!
無痛分娩できるか事前面談が必要
フランスでは無痛分娩できるかどうか、事前に麻酔医師と簡単な面談があります。
面談と言っても堅苦しいものではなく3分くらいで終了しました。
面談の内容
・アレルギーや過去にかかった病気、持病などを聞かれる
⇨面談の結果問題なければ当日麻酔を打つことができます
・麻酔をするタイミングややり方などを簡単に説明を受けた
無痛分娩の実体験
私は事前の面談でOKが出ていたので陣痛が始まった頃は麻酔医師の方にスタンバイして頂いていました。
が、当日もなんとなく自然で産みたいとも思っていました。なぜかw
ただ!徐々に意識が朦朧とするほど陣痛の痛みがやってきたので、
無痛分娩をして欲しいとお願いしました。
痛みに苦しみつつも、もう少しいける気がする!と思って耐えていました。
看護師さんには「もっと早く言えばいいのに!」と嫌味を言われたw
麻酔をいざしてもらうと、その瞬間はまだ陣痛を感じますが、
だんだんと陣痛の痛みが収まってすでに0時を廻っていて真夜中だったのでさっきまでとても眠れなかったのに、痛みが落ち着いてきたのでうとうとして仮眠ができるほどでした。
さっきまでの鈍痛が明らかになくなったのはすごい。
無痛の麻酔をしてから5時間後に出産しました。
無痛の影響で、まさかのトラブルが起きました
いざ分娩の瞬間、麻酔の影響で問題が起きてしまいました。
自分では息んでいるのに力がお腹に入らないと言うこと。
看護師さんに全然ダメ!と怒られるほどw。「いきめない」ということ。
「あなた、母親講習受けなかったの?!」と結構きつめのフレンチジョークかまされた!!いやもしかしたら、本気だったかも。
しかも、母親講習にちゃんと参加して呼吸法の練習したのにw
私の場合、
麻酔の影響で【力を入れても感覚がない】のでちゃんとお腹に力が入れられず、お産が進まないアクシデントが起きてしまいました。
助産師さんが都度「今!力を入れて!」とタイミングを教えてくれていても、
おなかに力を入れているつもりがなぜか喉あたりにだけ力が入ってしまってて自分ではそれに気がつけないw
看護師・助産師さんがイライラするので怖いし、夫も「違う違う!」と言ってきてうるさいしw
途中から現れた先生が見兼ねて「一旦深呼吸してみよう」と言うと、
私も少し気持ちが楽になり、(何せ空気がピリついてたw)その後は感覚的にはすぅぅっと出てれくれてた感じがして、無事に出産できました。
無痛分娩と社会復帰
出産時はいろいろ怒られましたが笑、結果、無痛分娩での出産をして良かったと思っています。
麻酔をしてもらってからはやっぱり陣痛の痛みが和らいで、仮眠をして体力温存できた上で出産に臨むことができました。
出産時だけでなく、
産後もあらゆる痛みと戦うことになると思うのですが、
産後の入院中に立ち上がったり移動するのがあまりに普段のように歩けている!と義姉(自然分娩経験者)が驚いていました。
フランスで出産時のハプニングと大変なこと
妊娠や出産はそもそも大変なことですが、フランスで大変だったことをまとめます。
・フランス語環境で検診〜出産
医療用語は普段使うこともないので馴染みもなく、それぞれ覚えるのに苦労しました。
検診の時は事前にメモや携帯に意味を書いておいたりしていました。
時々英語で教えてくれる先生もいらっしゃいました。
出産時は陣痛の痛みがマックスの時、
朦朧としてwフランス語で何を言われているか全くわからなくなってしまいましたw。
後から夫に、適当な返事してたからこれはやばいなと思ったと言われたほどw
出産時自体はもうやるしかない!と言う状況で言語についてなんて考えていられませんでしたが。
夫に起きたハプニング
無痛分娩の処置の際に私ではなく夫が気絶しかけてしまいました。
私の背中に刺す麻酔針を見て、夫が気分が悪くなってしまったようです。
私は動いちゃいけないと言われていたので(しかも体育座りの姿勢で)後ろの方で何が起きているかもわからなかったのですが、
「ムッシュー大丈夫ですか?」と聞こえたかと思えばw
「外で休んでいなさい」と看護師さんに連れられた夫がいたのでびっくりしました。
しばらくして戻ってきたので出産自体には立ち会えたのですが。これはまさかのハプニングでした。
お祝いムードが辛い、産後は休めない...
出産の後が大変過ぎました...
入院自体は3日間だったのですが、
出産翌日が土曜日だったこともあり面会時間の間中ずっと家族がお祝いに駆けつけてくれていたおかげで少しも休めませんでした(怒怒怒)。
結構フランスのあるあるだと思うのですが、お祝い事なのでとにかくみんな来てくれます。
ありがたい反面、何時間もずっと居座る義家族たちには本当に困りました。
前日から夜中の出産で眠いし疲れているのに、祝う方が優先...出産した人で嬉しい人いるの?
もちろん面会時間は決められていますが、開始時間から看護師さんに「そろそろ帰ってください(20時)」と言われるまで何人も出入りし、
冒頭に息子と関わった後は病室内で家族同士雑談しているだけ。
また別の人がきたら、人が増えるだけ。
お祝いできて頂いているのに帰ってとも言いづらいけど、出産したばかりなのにお構いなしだな・・・と。
夫にはその夜ブチギレし、概ね分かってはくれましたが「お祝いされて嬉しくなかったの?」と。
出産時の話は一生忘れないと言いますが、今でもかなり根に持っています。(怒)
看護師さんが、みんな休ませてくれないから初日は面会NGと病院から言われていると言っておきなさいとアドバイスしてくれたのですが、まさにその通りでした。
だって、入院期間中こそ休める唯一の時間ですよね。
これは身の安全の為にもみなさんぜひ参考にしてください。
⇨コロナ禍の影響だと思いますが、
産後の面会は最小限の人数(夫・子供)以外はNGというケースも定着してきているようです。
現在は病院によると思いますが、事前にNGにしておくのもあり。
病院でしか休めませんからね。
おなかを痛めて産むことについて
日本では「おなかを痛めて産む」ことに重きを置いている人も多いように感じます。
フランスの助産師さんや産婦人科医が「痛くなくても生まれた子は可愛いのよ」と毎回言われていたので、そりゃそうだよなと私も思います。
いずれの方法にせよ、母子ともに健康で赤ちゃんが誕生することが一番です。
そして痛みに耐えて出産をする女性達にとにかく敬意を表します!!
出産には各ご家族でストーリーがありますよね。
私の経験が少しでもみなさんにとって参考になったら嬉しく思います!
最後までお読み頂きありがとうございました。