みなさん、こんにちは。フランス在住のYoco(@yoco_paris)です。
今日はインフレが止まらないフランスの物価事情とその対策(ささやかな抵抗w)について書いています。
コロナ禍以降は世界中で物価が上がっていると思いますが、
フランスももちろん同じで、
2022年ごろからさらに物価上昇がすごいです。
毎月の食費は1年前の2023年と比較しても、
体感的に20%くらい値上がりした実感があります。
今後もまだ物価上昇が続くと言われています。
この記事では、
・フランスの物価はどのくらい上がっているのか
・価格高騰の中でできる対策とは?
・フランス人の保守的で堅実な消費スタイル
について触れています。
物価は上がっていくし、
抑えるところは抑えつつも、旅行したり食事を楽しんだりしたいですものね。
ささやかながら日常でできること・見直せることをピックアップしてみたので
ぜひ参考にしてみてください。
【パリの物価上昇】インフレで食費+20%!フランス生活の現実
フランスの首都パリは世界的に見ても物価が高い都市として知られていますが、
特に2020年のコロナ禍以降はインフレが続いています。
それ以上に2022年以降にさらに物価が急激に上昇し、生活にもかなり大きな影響を与えています。
コロナが明けて旅行した人も物価の高さを実感された方も多いのではないでしょうか。
筆者はフランス在住8年目。
2024年現在の物価のリアルやインフレ対策(微々たる)を紹介しています。
【食費高すぎ】フランス物価の具体例 2023年 と 2024年比較
出典:Statista
全体的に「価格が上がっている」と言う実感がありますが、
中でも、生活に直結する食品や電気代などは1年ごとにどんどん値上がりしていることを感じます。
コロナ禍の2020年で価格が上がったその後、2022-2023年でさらに急上昇しました。
2024年現在もインフレは続いています。
フランスでは欠かせない小麦・乳製品の価格、食用油(ひまわり油やオリーブオイル)は数年前の価格に比べて1.5倍〜2倍くらいになっています。
オリーブオイルは1Lあたり7~10€で一般的なものは買うことができていましたが、
同じ商品も現在は1Lあたり11~15€が最低ライン。
オーガニック、高品質なものなら1Lあたり15~20€。
油は品質を下げるのも抵抗があるので、迷うところですよね。
家賃や家の価格も上がり続けています。
家の価格については銀行の金利との兼ね合いがあるので家自体の価格は
下がる場合もありますが、一旦ここでは割愛します。
出典:Insee L'essentiel sur... l'inflation | Insee
【物価が高い理由】なぜインフレが止まらないのか
フランスの物価が上がり続ける主な理由をまとめています。
・エネルギー価格の高騰:
ウクライナ戦争や世界的なエネルギー供給の不安定化により、ガスや電気料金が上昇
・輸送コストの増加:
燃料価格の上昇⇨輸送コストに影響⇨商品価格が高くなる
・原材料費の高騰:
農作物や製造業の原材料費が増加し、食品や日用品の価格に反映される
・人件費の上昇:
インフレに伴い、企業が従業員の賃金を引き上げたことが商品・サービスの価格に影響する
・供給チェーンの混乱:
パンデミックや地政学的なリスクにより、グローバルな供給チェーンが混乱し、商品の供給が遅れ価格が上昇。
・気候変動の影響:
異常気象が農産物の収穫量に影響を与え、特に食品価格が上昇
確かに戦争が始まってからあらゆるものがどんどん高騰してきたと実感があります。
【対策】物価が高いフランスで生活するには
パリの物価は元々高い上にさらに上昇する見込みです。
生活する上では、抑えられるところは抑えつつ楽しく過ごすことが大切ですよね。
・物価上昇にささやかな抵抗する方法
・フランス人の購買行動を見習ってみる
日本なら100円ショップで手に入る「ちょっとした」物が、パリでは4〜5ユーロすることもあります。
忘れてはいけないのが、値段と品質が見合っているとは限らないということ。
5ユーロ払っても切れないハサミや色が出ない色鉛筆なんて余裕で存在しますw
子供のためのイベント用のデコレーションやシールなんかも、
日本のダイソーだったらもっと良いものが安く手に入るのにな〜と思っちゃいます。
・固定費の見直し...スマホ・ネット代 / 銀行、電力会社などを見直す
特にスマホ料金は年々格安サービスが増えてきていてサービスも充実しているし、すぐ切り替えられるからおすすめ。
銀行サービスも大手で維持費を支払うより、ネオバンク系のオンラインバンクなどが人気になってきている。
・セカンドハンドの利用...アプリやサービスが充実しているため活用しない手はない
フランス人の購買行動としてもセカンドハンドはかなり利用する傾向があり、服や家具などを中古で購入することが多い。
【大手アプリ・サービス】
*ヨーロッパのメルカリ「Vinted」
*フランス最大手「Le Bon Coin」
などのアプリが広く利用されています。
IKEAでは家具の買取、子供服やおもちゃも購入したお店で回収・買取サービスがあります。
・キャッシュバックアプリの活用... キャッシュバックや割引アプリはちょっとしたゲーム感覚で節約や楽しめる
フランス人の消費傾向
フランス人は結構財布の紐が固い、ケチな印象がありますw
普段しっかり節約してバカンス費用を蓄えている、なんて聞きますが確かにそうかも。
そもそも、フランスは「買いたい!」と思う魅力的なものがあまりないんですよねぇ。
例えば、日本はあらゆるジャンルで、
「新商品」が次々に出るから購買意欲も出るし、
商品やサービスも基本的にハイレベルなんですよね。
ボールペン1本の企業努力が素晴らしくて、最新のものが最良だったりする。
フランスではペンはペンというだけであってw、
「書ける」機能があれば(たまにそれさえ危ういが)企業もそのままだし、
購入する人も「書ければいい」という概念w
もちろん、モンブランのペンを持つことは機能性+付加価値があったりしますが
あくまで一般的な価格帯のもののことをここでは言っています。
私は以前、パリのチョコレート店で販売の仕事をしたことがあるのですが、
当時のシェフが「日本でビジネスをするなら、常に新商品を出し続けないといけない」と仰っていて日本のマーケティング事情を話してくれましたが、その通りだと納得。
フランスでは必ずしも求められていなくて
あの店のチョコレートといえばこれ!という「定番」を求める人も多い。
変わらない味、伝統が好まれている感じ。
フランスの人たちの購買傾向
・不動産を購入する
不動産を出来るだけ早めに購入して将来へ投資する
不動産購入なんて結構大きな決断ですが、初めは小さく(と言っても高いけど)投資して、売却して次の家を購入する資金にするという考え方。
家の価値が上がることを前提に将来に向けての投資として重きを置く人が多い。
・口コミ重視の消費スタイル
商品、サービスの質が価格に比例しないことがあるから(消費に保守的になるのも気持ちがわかるw)
口コミや周囲の意見を参考にして、慎重に商品やサービスを選びがち。
適当に選ぶと、本当に適当だったりするw
販売員だった時は、「店員のおすすめ」や「アドバイス」はお客さんからかなり信頼してもらえた印象がある。
▶︎記事を読む:適当にレストランを選ぶと、まずい。お店選びのコツ
・100円ショップ代わり?お店を利用する
フランスには日本のような100円ショップがありません(厳密にはそれらしいものはあるけど)が、低価格な雑貨店というのは人気があります。
ちょっとした楽しみにもなるし、フランスの中では低価格で可愛い雑貨を手に入れられる手段として重宝します。
・HEMA
・Normal など
価格は全然100円ではないのですが、
物価の高いパリでも、ちょっとしたデコレーションやお菓子類、雑貨などがお手頃価格で買うことができます。
HEMAは、オランダ発の雑貨店でパリでは駅構内にまで入っているかなり店舗数の多いお店。あらゆる雑貨がありますが、特にミッフィーグッズが狙い目です。
Actionは「意外と可愛い雑貨」がインスタなどで人気になってきています。
現在は人気すぎてシーズンの2ヶ月前に買わないと売り切れるほど。
Normalは年々増えてきている雑貨店。コスメなどが特に充実していて、他で買うよりも低価格なことで人気になっています。
北欧雑貨のお店で低価格で可愛い雑貨が多い!
デコレーションやインテリア雑貨・家具なども売っています。
全然100円ショップではないけど、楽しく買い物をすることができますw
フランスに限らず、日本などでも物価高騰は続いていますが、
少しでも参考になる部分があれば幸いです!
本日もお読み頂きありがとうございました。