みなさん、こんにちは。フランス在住のYoco(@yoco_paris)です。
今日は、フランスの政治についてまとめます。
・正直よく分かってないフランスの政党の特徴
・極右ってやばそうだとわかるけど、何がどうやばいのか?!
・フランス人に安易に政治の話できないのよ!(長くなるし、色々分かち合えないなど)
という人はぜひ読んでみてください。
難しいことというよりも、基本的なことをまとめた内容になっています。
フランスでの生活をしている「外国人」にとっては、政治の動向によって大きな影響を及ぼすと言うことはなんとなく想像できますよね。
特に極右政党が政権を握った場合、
移民政策が厳格化されることが予想される、と言うことも想像がつく。
そもそも、主要な政党はどういった政策なのか?についても調べてみました。
問題は、選挙権がない外国籍の人たちにとっては政治の動きを見守るしかないと言うこと。
でも基本的な情報を集めておくことはしておきたいですよね。
正直、政治のことを理解するのって難しいですよね・・・
フランスの主要政党の特徴
2024年6月30日に行われた国民議会選挙では極右政党が1位を取りました。
「移民排除」を掲げる極右政党 国民連合(RN)が
これまでの国民議会選挙の第1回投票で
極右が勝利した例は過去に一度もないことから、
フランスにはもちろん世界中に大きなインパクトを与えました。
選挙権を持たない移民・外国人にとっては不安もあります。
第2回投票(決戦)は7月7日。
政治にはあまり詳しくないと言う人でも、
フランスの極右政党が政権を握るとやばそう...と言うことは知っていると思います。
実際のところ、フランス人にとっても今は緊張感のある状態。
ところで、各主要な政党の特徴や政策を知っていますか。
名前はよく聞くこともあると思いますが、政党の特徴や考えられる動きなどをまとめてみました。
よく聞く機会がある主要政党5つを紹介します。
他にもありますが、今回はこちらの5つだけ。
政党の特徴をまとめました。
不服従のフランス (FI): La France Insoumise
- 極左
- 社会主義、反資本主義
- 環境保護と貧困対策
- 代表者: ジャン=リュック・メランション(Jean-Luc Mélenchon)(設立者)
⇨伝統的な左派からの独立を目指す
社会党 (PS): Parti Socialiste
- 中道左派
- 社会民主主義、労働者の権利保護
- 福祉国家の強化
- 代表者: オリヴィエ・フォール(Olivier Faure)
⇨近年では支持低迷で影響力が衰退している
再生 (RE):Renaissance
- 中道
- 改革主義、既成政党への不満から誕生
- 経済改革と社会調和を目指す
- 代表者: エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)(設立者)
⇨2024年現在 現職の政党
共和党 (LR): Les Républicains
- 中道右派
- 経済自由主義、伝統的な家族観
- 減税と規制緩和を推進
- 代表者: エリック・シオッティ(Éric Ciotti)
⇨保守的な立場
国民連合 (RN): Rassemblement National
- 極右
- 移民制限、国粋主義、欧州連合離脱
- 治安強化とフランス優先主義
- 代表者:ジョルダン・バルデラ (Jordan Bardella)
⇨フランスの国益優先
*マリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)の印象が強いですが、2022年党首を退いています。
▶︎マリーヌルペンによって任命された28歳の党首バルデラ氏について
極右が政権を持った場合の影響
フランスの政治状況は常に変動しており、選挙結果次第で大きな影響が出ることが考えられます。
特に極右政党が力を持つ場合、その影響はフランスに住む日本人にも直結する可能性があります。
極右政党が政権を握った場合の具体的な影響について解説します。
・移民政策の厳格化
極右政党は移民の数を減らすことを目指しています。
入国ビザの取得、新規のビザ取得が厳しくなる可能性があります。
・在留資格の見直し
現在フランスに住んでいる外国人に対しても、在留資格の厳格な見直しが行われる可能性があります。
ヴィザ、滞在許可の更新が難しくなったりすることが懸念されます。
・労働市場への影響
就労ビザの規制強化など、外国人労働者に対する就労ビザの発給が厳しくなる可能性があります。
フランスでの就職活動が難しくなり、既に働いている人もビザの更新に苦労するかもしれません。
・差別の増加
極右政党が力を持つと、移民に対する社会的な偏見や差別が増える傾向があります。
・社会的な影響
社会保障の縮小
外国人に対する福祉や社会保障が削減される可能性があります。
こ、こわい!
コアビタシオン
コアビタシオンとは、大統領と国民議会の多数派が異なる政党から選出される状況です。
この場合、大統領と首相の役割分担がより明確になります。
大統領: 主に外交と軍事を担当し、国際舞台でフランスを代表します。
首相: 主に内政と経済を担当し、日常的な行政運営と政策実施を行います。
具体的な事例は過去に3度ありました。
1986-1988年
大統領: フランソワ・ミッテラン(社会党)
首相: ジャック・シラク(共和党)
ミッテラン大統領は外交政策を主導し、シラク首相は国内政策、特に経済改革を推進
1997-2002年
大統領: ジャック・シラク(共和党)
首相: リオネル・ジョスパン(社会党)
シラク大統領は国際問題に集中し、ジョスパン首相は国内の社会政策や経済政策を担当
フランスの大統領は外交と軍事を主導し、首相は内政と経済を担当するという役割分担が基本です。
特にコアビタシオンの状況では、この分担が明確になります。
▶︎大統領と首相の役割の違いについて
まとめ
政治の動向を見る上で、政党の特徴を知ることは大切です。
もし、極右政党が政権を握ると社会の雰囲気が大きく変わる可能性があります。
ビザの取得や更新、就職活動、日常生活など多方面で影響を受けることが考えられます。
今後の動きを注視し、自分たちの権利や生活を守るための情報を積極的に収集することが重要です。
本日もお読み頂きありがとうございました。