
みなさん、こんにちは。フランス在住のYocoです。
今日はパリのマレ地区にあるピカソ美術館について書いています。
ピカソ美術館パリは、
ピカソが過ごしたパリでの作品を中心に、彼の人生や苦悩、また年代ごとの作品の変化を知ることができる貴重な作品を見ることができる場所です。
ピカソって有名だけど、なんだか奇抜な絵を描く印象、理解できるかな?と思われる方も大丈夫。
絵画は彼の人生と共に様々なスタイルの変化を見ることができるし、彫刻や陶磁器、デッサンなど多くの作品を楽しむことができます。
基本情報とピカソのアートについてまとめてみました。
理解するのが難しそうと思う方もぜひ読んでみてください。
ピカソ美術館パリ アート初心者も楽しめる
ピカソ美術館とは?誰もが知る巨匠の「素顔」と出会える場所であるパリ・マレ地区の静かな路地にたたずむ「ピカソ美術館(Musée Picasso Paris)」。
20世紀を代表する芸術家パブロ・ピカソの人生と創作を、
絵画だけでなく、彫刻・磁器・手紙・デッサンなどあらゆる角度から体感できる美術館です。
アーティストとしてのピカソの変化、愛や葛藤、実験精神などがダイレクトに伝わってきます。
なんとなく奇抜な作品を描いているアーティストという印象ですが、
ひとりの人間としてのピカソの情熱や苦悩に触れることができるから、
アート初心者でも自然と引き込まれる魅力があるのです。
ピカソってどんな人?
簡単なプロフィールと「なぜ有名になったのか」について。
パブロ・ピカソ(Pablo Picasso)
1881年にスペイン・マラガで生まれ
⇨少年時代から天才的なデッサン力を見せ、バルセロナやパリで学びながら次々と新しい表現を生み出しました。
ピカソが有名になった理由は、
その進化し続けるスタイルと圧倒的な創作数にあります。
1901年頃〜:青の時代(貧困や孤独を描いた青い絵画)
1904年頃〜:バラ色の時代(明るく優しい色調)
1907年〜:キュビズムの創始(物の形を分解して再構成するスタイル)
1920年代〜:シュルレアリスム的な作品や彫刻に挑戦
晩年(1950年代〜):陶芸・コラージュ・詩など多彩な創作活動
彼はなんと生涯で約15万点以上の作品を残したといわれ、
常に変化を恐れず、前例のない表現を切り開いてきたことが、今も世界中の美術ファンを惹きつけてやまない理由です。
子供と楽しむには
"Every child is an artist. The problem is how to remain an artist once we grow up."
– Pablo Picasso
「子どもは誰でも芸術家だ。問題は、大人になっても芸術家でいられるかどうかだ。」
▶︎子供と美術館を楽しむにはアレを持っていくといいかも!
バルセロナとパリ、2つのピカソ美術館の違いは?
ピカソ美術館はスペイン・バルセロナにもあります。
パリとバルセロナのピカソ美術館、何が違うのでしょうか?
バルセロナのピカソ美術館
・ピカソの若き日の作品が中心(写実的なデッサン、学生時代の作品など)
・スペイン語圏らしい展示で、ピカソと故郷バルセロナとの関係にフォーカス
・ピカソ自身が寄贈に関与した美術館
パリのピカソ美術館
・ピカソのほぼ全キャリアを網羅(絵画、彫刻、スケッチ、版画、写真、手紙など)
・パリでの創作活動や女性関係など、「人間・ピカソ」に迫る構成
・建物は17世紀の豪邸「オテル・サレ」を使用。美しいバロック様式の建築も魅力
パリの美術館ではピカソの死後、遺族が寄贈した膨大な作品を所蔵されています。
(フランスへの相続税としての寄贈!)
⇨バルセロナは「原点」、パリは「集大成」。
とくに、パリの美術館はピカソの「変化」や「実験精神」が一望できる貴重な場所なのです。
ピカソ美術館パリの見どころ
ピカソの人生を「時間軸で体感」できる展示が見どころの一つ。
美術館の展示は時代ごとに構成されており、最初は青の時代からスタート。
バラ色の時代、キュビズム、彫刻、戦争の時代、晩年の陶芸…と、
まるでピカソと一緒に時間旅行をしているような体験ができます。
絵画だけじゃない、スケッチや日記、写真が面白い!
芸術家の頭の中ってこうなってたんだ!と驚かされるのが、
スケッチブックや手紙、落書き、コラージュなど。アイデアがどのように作品に昇華されたのか、過程が垣間見えるのがパリ館の魅力です。
⇨古さはなく、意外に身近に感じられます
愛した女性たちを通して見える「人間・ピカソ」
ピカソは人は愛した女性たちをモデルに多くの作品を描きました。
・マリー=テレーズ・ウォルター:柔らかな線と色彩、理想的な女性像
・ドラ・マール:苦悩や戦争の影を表現した鋭い作品
・ジャクリーヌ・ロック:晩年を支えたミューズ
それぞれの作品には、愛、葛藤、別れ、再生といったリアルな感情の揺れ動きが表れています。
見逃せない代表的作品(パリ館所蔵)
・自画像(1901年):青の時代の象徴的作品
・ミューズ(1935年):マリー=テレーズを描いたやわらかな肖像
・座る裸婦(1930年):シュルレアリスム的な表現が印象的
・泣く女(La Femme qui pleure)の版画:ドラ・マールをモデルにした戦争の悲しみ
・キュビズムの習作、彫刻、陶器、スケッチも多数
ピカソ美術館パリはマレ地区にある
ピカソ美術館は、マレ地区の散策にもぴったり。
この美術館はもともとホテルだった建物から1985年にピカソ美術館になりました。
外観、内観も美しい。
周辺にはおしゃれなカフェや古書店、小さなギャラリーも多く、アートと街歩きを同時に楽しめるのがパリならではの魅力です。
「どうしてこの絵になったのか」「ピカソは何を感じていたのか」と彼の人生に寄り添いながらアートを見ていくことで、新しい楽しみ方に出会えるはずです。
基本情報
住所:5 Rue de Thorigny, 75003 Paris
最寄駅:サン・ポール駅(Saint-Paul)またはシェミン・ヴェール駅(Chemin Vert)
開館時間:9:30〜18:00(月曜休館)
入場料:一般14ユーロ
*毎月第一日曜日入場無料
公式サイト:https://www.museepicassoparis.fr/