みなさん、こんにちは。フランス在住のYocoです。
今日は、マルセイユで「ブイヤベース」をテイクアウトしたお話しです。
ブイヤベースってよく聞くけど、
実際なかなか食べる機会もなかったのですが
せっかくマルセイユに来たら食べたい!
しかし!
・ブイヤベースってこんなに高級なの?!レストランもやたらシック!
・ブイヤベースってこんな大盛りで一人では食べられない!
・そもそも何が入ってんの?
ブイヤベースはマルセイユの代表的なグルメですが、
旅行中は色々食べたいし、時間もお腹にも限りがあるから
サクッと食べたいときあるじゃないですか?
*この記事ではシックなレストランでのブイヤベースではなく、
美味しいし、手軽に一人でも食べられるテイクアウトのお店を紹介しています。
Marseilleについて:
フランスの南にあるマルセイユは港町で、
フランス第2,3の大都市と言われています。
フランスに住んでいても、マルセイユに行ったことがなければ、
「治安が悪い」
「ブイヤベース」
と言う印象を持っている人が多いかもしれません。
私も全くそのイメージでした。
あまり事前情報なく数日間、
旅行へ行ってみたら、とっても好きになりました。
- 【一人でも気軽に!】マルセイユでブイヤベースをテイクアウト
- ブイヤベース憲章のレシピ
- ブイヤベースは一人で食べられない 大盛り料理
- テイクアウトして食べたブイヤベースが美味しすぎたのでおすすめする
- 【お土産】ブイヤベースはどこでも買える
【一人でも気軽に!】マルセイユでブイヤベースをテイクアウト
フランスのことにさほど詳しくなくても、
フランス料理の「ブイヤベース」と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
なんとなく海鮮のスープをイメージがわくと思います。
ブイヤベースとは
bouillir(煮る) + baisser(火を弱める)
→ 「沸騰させてから、火を弱めて煮込む」という調理法から名付けられています。
マルセイユのブイヤベースは「本物」と言われる
厳格なレシピがあります。
フランス語の下に日本語訳をつけています。
Les poissons et ingrédients
La bouillabaisse marseillaise doit comprendre au minimum 4 espèces parmi les suivantes :
– rascasse – baudroie (lotte)
– rascasse blanche – fielas (congre)
– araignée (vive) – chapon (scorpène)
– galinette (rouget grondin)* facultatif
– Saint-Pierre – cigale de mer – langouste
Cette liste permet ainsi le choix en fonction des arrivages et du nombre des convives. Mais il reste un fait essentiel pour la qualité de la bouillabaisse : c’est l’extrême fraîcheur du poisson, condition primordiale de réussite.
Sel, poivre, safran, huile d’olive, ail, oignons, fenouil, persil, pommes de terre, tomates. Pour le fond : petits poissons de roche (girelle, saupe, petits mulets, castagnol..)
以下、翻訳したものです。
ブイヤベース憲章のレシピ
マルセイユ風ブイヤベースには、次の中から最低4種類の魚を使用する必要があります
・カサゴ・アンコウ
・白カサゴ・フィエラス(ウナギの一種/コンガー)
・ヴィーヴル(バラハタ/ヒメジ科)
・シャポン(オニカサゴ)・ガリネット(ホウボウ)*任意
・サン・ピエール(マトウダイ)・シガール ド メール(セミエビ)
・ラングースト(イセエビ)
材料が複数あるのは、入荷状況や人数に応じて選べるようになっているため。
しかし、ブイヤベースの質にとって最も重要な点が一つあります。
それは、魚の鮮度が極めて高いことです。
これが成功の絶対条件です!
その他の材料
・塩・コショウ・サフラン・オリーブオイル
・ニンニク・玉ねぎ・フヌイユ(ウイキョウ)・パセリ・じゃがいも・トマト
スープの出汁用
・小さな岩礁魚(ジレル、ソウプ、小さなボラ、カスタニョルなど)
海鮮に馴染みのある日本人にとってはそそられるし、実際好きな人も多いと思います!
こういったスープをSoupe de poisson(スープドポワソン:魚のスープ)ということもありますが、
ブイヤベースというのは厳密に決められたレシピで作られたスープのことを言います。
フヌイユやパセリ、トマトはいかにも南仏料理らしい野菜を使っていて、
何より魚の出汁が美味しい。
フランス人は意外とブイヤベースを知らない?!
意外にも、
フランス人こそブイヤベースを知らない人・食べたことない人も多い。
フランスにはいろいろなルーツ・育ちの人がいるし、
いわゆる「ご当地グルメ」なので知らないこともあるかもしれないけど、
なぜ1万km離れた日本人が知っててフランスにいる人の方が知らないのか??
と不思議ではありますが、
海鮮を食べる文化が意外とない(なかった)というのもあるかもしれません。
パリにいると、基本的に何でも食べられるし、
レストランなどでも早朝にとれたばかりの魚介類がランチに間に合うようにノルマンディーから配達されたりしますが、その他の内陸都市は基本的に肉食!という感じ。
流行とかオシャレだからという理由でお寿司が好きいう人がいたり、
やたらタコがメニューに出てくるのもここ最近の話ですw
ちょっとずれましたが、そんなわけで、
フランス人でもよくブイヤベースは知らない。
せっかくマルセイユに来たのだから、
ブイヤベースを食べよう!
と意気込んでいるのは、日本人がどうやら多いらしい。
私は自分のインスタで「ブイヤベースは食べるべき?」と旅の浮かれ気分で
フォロワーの方に聞いてみたら、7割強の人が食べるべき!と答えてくれて、
すっかり「どこで美味しいブイヤベースを食べられるか?」を検索しまくった。
機会があればでいいか〜と思っていた程度の熱量だったのにw
ブイヤベースは一人で食べられない 大盛り料理
いざGoogleで検索してみると(日本の方の情報を見たかったので日本語で)、
あることに気がつく。
ブイヤベースって高級品なんだね?!?!
ブイヤベースって大人数で分けて食べるものなんだね?!?!
なんとなく、漁師飯という感じからとてもカジュアルなものかと思っていたけど、
老舗レストランだったり、
シックめのビストロなどで出されるお料理だと初めて知った。
確かに海鮮はどこで食べても価格が高めではあるが。
しかも、写真を載せて下さっている方のものを拝見すると、
2人でも食べきれないくらい大盛りだった。
とコメントされているくらい、やたら大盛り。
⇨スープの入った巨大な器と別途海老などの海鮮が乗ったお皿が!+スープに浸すパン
あれこれ見ていて思ったことは、
全然気軽に食べられなさそうということ。
しかも、今回は小学生の息子とふたり旅だったので、
シックなお店は気を使うし、
息子がそもそもブイヤベースを食べられるか分からないし「ぼくこれ好きじゃない〜」と言われたら終わるw
もう一点、マルセイユ市内のカジュアルなお店や新しめのビストロなどではブイヤベースを出しているお店もいくつかあったのだが、
ちょうど滞在時に火曜・水曜の週の真ん中にお店を閉めているところも多くて
選択肢が減ったので、もしかしたらいくつかカジュアルに楽しめるお店もあるかもしれない。
▶︎パリからマルセイユへはTGVやOUIGOでもたった3時間半で行くことができます!
テイクアウトして食べたブイヤベースが美味しすぎたのでおすすめする
早々にブイヤベースをレストランで食べることは諦めようと思いつつ、色々探していたら、
テイクアウトできるお店があることを知った。
お試し程度に食べて見たい方には、
とっても美味しかったしお勧めします。
気軽にストリートフード感覚で食べることができるのは、
時間やお腹のスペースに限りがある旅行者も助かるw
Bouillabaisse TURFUというお店で、観光で必ず近くを通る場所にあるのもいい。
12時の開店に合わせて向かうと、
小さなお店で忙しく開店準備をする男性が二人。
常連らしきフランス人の男性が私たちのすぐ後にやってきて、お店の方達と談笑していた。
私たちはとりあえず待っていると、
開店前から列ができ始めていると前を通る外国人観光客の人たちが「ここは何のお店なの?」と尋ねたりしていた。
お店の方が私たちに声をかけてくれて、
このお店のブイヤベースについて簡単に教えてくれた。
実は種類が二つあり、
・魚
・タコ
*ベースのスープは同じで、付け合わせの海鮮をどちらか選ぶことができる。
価格は10ユーロ(小) / 19ユーロ(大)
子供がいるのを見て、
「魚は骨が気になるかもしれないから、タコの方がいいかも」と言って下さった。
息子は、前日から「タコが食べたい!」とずっと言っていたので歓喜w
海鮮は結構何でも好きで、タコを食べたいのは前日のマルシェで生きたタコを見たから。
さすがに数日しか滞在しないホテルの部屋で捌くのは無理なので、
外で食べられたらいいなと思っていたところだった。
実際食べてみると、
スープが美味しすぎる。
「これは日本人好きだわ!!!!」
息子にはサンドイッチなど保険として用意してあって、
ブイヤベースはちょっとチャレンジしてみよう程度に考えていたが、
彼も気に入りすぎて結果半分くらい取られたw
小さい方にブイヨンが入っていて大きい方にはタコとガーリックペーストがついたパンが入っている。
スパイスが結構効いていたので、
途中から辛くなってきてしまったらしいが唐辛子ではないが、黒胡椒などもかかっていたと思う。
「辛いけどうまい〜うますぎる〜!」と言って食べていた息子w
私たちが食べ始めた直後に近くに多分スペイン語を話している18~20歳くらいの若い男性が3人座って、同じブイヤベースを食べ始めていた!
彼らは3人とも魚の方を選んでいた。
テイクアウトのみなので、食べられる場所などには気を遣うが、
お店の方から教えて頂いたすぐ近くのレストランのテラスで食べて良いということ。
オーナー同士がお友達なので、
「許可してもらっているが飲み物などを頼んでもらえると喜ぶと思うよ」ということだった。
私たちはすぐそばのオペラ座の前のスペースでw食べました。
アクセスも良い場所なので気軽に立ち寄れて◎
マルセイユお店を紹介する記事にも紹介されています。(フランス語)
写真などがたくさん紹介されているのでぜひチェック!
Bouillabaisse TURFU
1 Rue Pythéas, 13001 Marseille
12:00-14:00 / 18:00-20:00
定休日:火,水
お店の外観⬆︎
【お土産】ブイヤベースはどこでも買える
あまりにブイヤベースが美味しくて、
また食べたいな〜と思っていた。
そういえば、パリや地元のスーパーで普通にブイヤベースの瓶詰めが売っていることは前から知っていたが、わざわざ試そうと思ったことはなかった。
マルセイユを発つ前に、
自宅用に買って行きたいな〜と思ってはいたものの、
結局パリで買えるものなら意味ないしご当地のものを買って行きたいとは思っていた。
行き当たりばったり旅行なので、たまたま水を購入しようと思って入ったカルフール(ギャラリーラファイエットのあるところの)に入ったら、やっぱり売ってた!
2種類あって、一つは「Produit local」と書かれているので試しに買ってみた。
「またマルセイユ行きたいな〜」なんて曇天でクソ寒いパリに戻ってから2週間ほど経った時に、思い出して簡単ブイヤベースを息子とランチで食べることにした。
ちょうど美味しいカンパーニュ(パン)もあるし!
本来ならニンニクペーストをカンパーニュに塗るのがクラッシックなのだが、
それはまぁなくても良いかと、とりあえずパンを焼いて食べた。
マルセイユで食べたものが美味しかったから
がっかりするかもしれないな〜と思ったけど(いつもネガティブ)、
レシピは当然違うのにこちらもこちらで美味しかった!!!
瓶の中身をお鍋に入れて、グツグツしないように温めるだけ。
休日のランチには最高すぎるわ。
また息子が「辛いけど、うまーいいぃ!」と言っていた。
唐辛子的な辛さではないけど、確かにスパイシーなので、
お子さんが食べるときは注意。
⇨邪道だけど、子供用に生クリームを足したらまろやかになって食べやすかったみたい
それから、
おすすめの食べ方として書かれたのは
Fromage Rapé(細切りのチーズ)を入れて食べること。
さすがフランスw
本日もお読み頂いてありがとうございました。