みなさん、こんにちは。今日はコロナ禍の一時帰国についてのお話しです。
先日、3歳の息子と日本に一時帰国しました。
2021年こそ日本に帰りたい!と、常々タイミングを見計らっていました。
2021年春現在、まだ日本もフランスも決して状況が落ち着いているとはまだ言えず、息子と2人で長旅をすることに不安や迷いもありましたが、臨時便で実家最寄りの空港まで帰ることに決断することにしました。家族の理解が本当にありがたいです。
結果としては長い移動を終えて日本に無事に入国できよかったのですが、やっぱり出発前からバタバタしていたし気持ちも落ち着かず子連れ旅は常に大変、隔離先ホテルで横たわった時にようやく日本に帰って来られたんだ・・と実感したほど、常に緊張と疲労がありました。
同じように帰省を考えられている方に少しでも今後の帰国予定の参考になったらと思いレポートすることにしました。
私はフランス在住、中部圏に実家がある為、飛行機と空港の情報は欧州から中部国際空港行きについて詳細をまとめています。主に子連れ目線になっています、ご了承ください。
コロナ禍一時帰国とホテル隔離 ヨーロッパから子連れで日本(名古屋)に帰りました
フランス在住の私が日本に辿り着くまでの流れを書いています。
パリから中部国際空港までの移動の経緯やホテル隔離までまとめました。
旅程
パリーロンドンー中部(名古屋)
>パリーロンドンはエールフランス
>ロンドンー中部はJAL (2~4月の臨時便)
コロナが始まってから地方組にはフライトの選択肢がなく、その理由で帰国断念せざるを得ない方も多いと思います。
欧州からの中部行きは2020年の春以降、欧州からの中部行きはルフト・フィンエアーが運休ですが、2021年にJALとANAが臨時便を出していました。
今後の予定は分かりませんが、随時各社のウェブサイトでスケジュールが更新されている為チェックされることをお勧めします。
過去の欧州発臨時便情報:
JAL...2〜4月 週1運行(ヒースロー⇨中部)
ANA...3/14、3/21(フランクフルト⇨中部)
私が今回JALの4月便で予約を取りました。
各社WEBサイトから臨時便のお知らせなどを確認できる。
臨時便の予約を確保したとは言え、心配事だらけでした・・。
日本に無事に入国できるまでの心配事>>
・ロンドンで問題なく乗り継ぎできるか(イギリス出入国が厳しい為)
・息子が飛行機で問題なく過ごせるか、上手く寝られるか
・日本に無事入国できるか
・突然ルール変更で出入国できない事態にならないか
・息子が3日間のホテル隔離に耐えられるか
・ホテルの食事が酷いらしいが(失礼)乗り越えられるかw
他にもヒースロー空港利用が初めてだったので乗り継ぎで万が一遅れたりしないか、日本でPCR引っかからないかなど小さなことまで不安でした・・ナーバスになりすぎてる!!
これらについて順を追って、実際どうだったかを下記に綴っていきます。
航空券がいつもより高額
帰国を決断をしたものの航空券の価格が高額でびっくり・・・。
JALもANAも同じ感じ。通常なら公式サイト利用でも割引料金(変更不可航空券)がありますが、現在は殆どが大人1人あたり往復1000ユーロ前後の料金でした。
私たちの航空券代は2人で1700ユーロ!!息子は3歳(小児料金は大人の50%)
2年前に夫との帰国時3人の合計(大人二人+幼児(大人の10%))よりも高額・・。
こんな状況だし、航空券が高額になるのも無理ないですが。
現在は変更無料、払戻時も手数料無料なのだからこの値段で航空業界を少しでも助けられるのなら止むを得ない、という気持ちも。本当に厳しい状況が続いていますものね・・・。JALは新規予約は2021年9月末まで何度でも無料変更可能と発表しています。
実際にロンドンからの飛行機は申し訳ないほど空いていて、乗客は15名くらいの方だけでした(多分250席くらいのキャパシティ)。
こんな状況下でも運行してくれる、ましてや臨時便をも出してくれるのは本当にありがたいことだなと思います。ありがとうJAL!!!
ちなみに、パリーロンドンはロックダウン中といえどほぼ満席(180席くらい)。
欧州乗り継ぎのリスクが高かった... 【パリからロンドン】
私は今回パリーロンドンー中部(名古屋)のルートで帰国したのですが、欧州内の乗り継ぎさえリスクはかなり大きいと実感しました。
一言にヨーロッパと言ってもコロナ禍の各国のルールが違いすぎること、2~3週間に一度くらいのペースでそれぞれの国で新しいルールが施行、その後は全く異なる対応になるなどかなり不安定な状況だからです。必要書類なんかも随時増えていくため、頻繁に情報チェックが必要だと感じました。
2021年3中旬〜4初旬 航空券購入後〜出発前までに起ったこと>>
・日本政府がJALとANAの新規予約を停止3/21分まで、到着便1便当たり100名以下の制限を設ける
・イギリス政府が特別な理由がない場合の旅行の原則禁止を発表
・英国の感染者激減=危険国をブロックするのでは?(これはただの予想)
・フランスで1日の感染者が3万人、4万人と増加、再ロックダウンの噂が絶えず
・出発直前にフランスロックダウンの発表
日々新しい情報が舞い込んできてその度に日本へ行けなくなるのではと気が気でない状態でした。
出発直前に行けなくなってしまうことも大いにあり得る状況でした。
息子も一緒、身軽ではないのでリスクを取りすぎたと一応反省しています・・。
出発2週間前の時点でイギリス入国が厳しくなっていると分かっていましたが、乗り継ぎ旅客はどこまで対象なのか?同じく厳しい審査があるのかは結局出発まで分かりませんでした・・。
実際はどうだったのか..というと、
フランス出国から日本で隔離ホテルに着くまで
ここからはかなり細かく実際の状況を伝えられたらと思います。
フランス出国からイギリスで乗り継ぎ完了まで
<チェックインは全てセルフ(エールフランス)>
パリの空港ではエールフランスで中部まで手続き。(既に知っている方も多いと思いますが)
チェックインと荷物手続きをチェックインマシンで行い、手荷物タグも発行します。
荷物に添付してからカウンターに持っていく。ベビーカーはゲートまで使いたい場合はそのままゲートへ向かい、ゲートでタグを発行してもらう。乗り継ぎ先や日本ですぐに使いたい場合は申告した方が良い。
<各所混雑状況>
空港全体かなり混雑。ただ、子連れだと分かるとどこでも優先で通してもらえました。パスポートチェック時イギリスに何しに行くのか?と聞かれ、乗り継ぎだと答えるとOKと言われ、雑談してすぐに通してくれました。
荷物のセキュリティチェックは30分くらい要した。
ほぼ全ての人が液体ジェルを持っているのでプラスティックの袋に入れていない人は鞄から取り出して袋に入れて別で検査といつも以上に手間がかかりトラブルも頻発していた。うっかり出し忘れた子供のコンポートなどは特に言われませんでしたが、時間短縮の為にも全ての液体を一つにまとめてさっと出せるようにしたほうが良さそう。
<搭乗案内>
搭乗時間はいつもより早く出発の30~40分前くらいから開始。
パスポート以外にチェックされるもの
・PCR陰性証明
・イギリス政府公式のPassenger locator form(web画面のQRコードと詳細を見せること)
どちらも最低限の項目だけをさらっと見ているだけという感じ。
イギリス入国者には別途書類があるようですが、今回は割愛。
いつもより確認事項が多いため搭乗にはかなり時間を要した。実際40分遅れで出発。(機内アナウンスで「書類不備な方がいて搭乗取り止め作業をしており遅延している」と案内あった)
☆Passenger locator formとは
滞在先などを明記するものでイギリスで乗り継ぎのみでも必要。
ウエブでアカウントを作り、個人情報を入力する簡単なものです。5分くらいあればできる。英語にあまりが自信なくても入力は難しいものではない。
プリントアウトして持ってきている人もいましたが、携帯の画面でもOK。
<パリ 出発時その他の気づき>
出国時、乗り継ぎ客にはさほど厳しさなどは感じませんでしたが、全てに時間がかかるのでいつも以上にゆとりはあったほうが良さそう。フランスロックダウン中ということもあり空港内のほぼ全てのブティックは閉店(エルメスなど)。食品など扱うキオスクは開いていた。
ロンドン着〜日本行き搭乗まで
同じ時間帯に乗り継ぎ客は殆どおらず、人が居なさすぎて不安になるほど。
係の方は所々いてどの方も丁寧に教えてくれました。
結局搭乗口まで一切陰性証明の確認などはなし=普段通り乗り継ぎできた。心配だっただけに気が抜けました。
<ヒースロー空港移動が大変>
巨大空港なのでターミナル間移動はバス、ターミナル内移動はメトロ。
2時間近く乗り継ぎ時間がありましたが、移動だけで40分くらい要した。(初めてだったのもあり)ターミナル間移動のバスで15分ほど待ったのも大きい。
コロナの為か手荷物を運ぶ小さなカートが一台も置いていなくてボストンバッグを抱えての移動にかなり困りました。
余談ですがよりによって、預けたベビーカーはロンドンで使用したかったのに手配してもらえておらず、荷物の多い子連れにはかなりきつかったです・・。息子も早朝からの疲れで最後は歩きたくないといい、荷物と息子を抱えて歩く羽目に。。
幼児連れの方はこういうのあると役立ちそう。
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JAL職員が搭乗前に一人一人に陰性証明の確認と検温、体調確認を実施。
搭乗前のアナウンスで37.5度以上の発熱の方は搭乗をお控えくださいと案内があった。
子連れの為優先搭乗させてもらいました。乗客には幼稚園と小学校低学年くらいの子を連れたお母さんや妊婦さんもおられました。他は大人1人が殆ど。
機内
15名程の乗客の方のみ、子連れとしてはゆったり過ごせてありがたかったです。
4席をフルで使わせてもらいました。コロナだから特に変わったことなどもなく、CAさんがマスクや透明のメガネを着用している以外は日本らしい丁寧なサービス。
お手洗いにアルコール消毒液が置かれてましたが通常もあるのか不明。
チーフパーサーの方がシャンパンを皆さんに出してくださっていました。とても快適。強いて言えば、離陸後1時間ほどで食事が出たためフライトの後半はお腹が空いてしまったけど、軽食(おにぎりや麺類)などがなくスナックやどら焼きしかなかったので何か持参した方が良いかも。
息子は機内で2時間しか眠れず・・。カオス。
散歩とネトフリ(ダウンロード済)などフルに使い過ごしました。
CAさんから税関申告書の配布時に厚生労働省の誓約書案内の配布がありました。
●誓約書
下記からダウンロードし、日本到着時に提出します。
14日の隔離に同意し、個人情報(滞在先含む)を提示するものです。
日本着〜隔離ホテル着まで
長いフライトを終え、中部国際空港に到着。
到着後は検疫の方との諸手続きが約2時間、荷物受け取り、税関審査〜ホテルへのバス移動で1時間かかり、飛行機を降りてから3時間後にホテルに着き、やっと休める時間になりました。
検疫手続き2時間!何をするのか
2021年4月現在
<検疫で行うこと>
・検温
・誓約書提出(子供も必要)
・厚生労働省質問票QRコード確認(WEBで事前に行うもの。子供も必要)
・PCR検査 (基本唾液を採取する方法、息子は鼻に綿棒を入れる方法)
・2種のアプリDL、動作確認(OEL(位置情報報告)、新型コロナウイルス追跡)
・SkypeまたはWhatsAppでのビデオ通話可能かを目の前で確認(LINEは不可)
・位置情報追跡設定(Googleマップロケーション履歴オン設定、Bleutoothオン設定)
・メールアドレスが有効か目の前でテスト
ざっとあげるとこのような内容。
到着後すぐにPCRを行い、結果を待つ間にアプリなどの動作確認を行いました。
到着の乗客人数に対して十分な人数の検疫職員や関連スタッフがいた為、置いてけぼりにされることもなくトータルの時間はかかったもののとても丁寧に案内された印象ではありました。
他に着いた航空便もなかったので手続きの混雑が全くなく、むしろ手続きが早く終わって待ち時間が長い方もいたと思います。
私達は息子が長時間移動+寝不足でテンションハイになり説明をして頂いていても集中できない場面が多く困りました・・。仕方がないし申し訳ないし・・。
手の空いているスタッフの方が声をかけて和ませて下さったり周囲の方には助けられました。
全ての検疫関連手続きが終わると、PCRの結果も特に明かされず(その場の全員陰性だった)職員の丁寧な案内で手荷物受け取りに進み、税関申告を終える。
出口でさらに職員の方が待機し、バスで空港島内にある東横インホテルへ移動しました。バス乗車前に「お水以外の飲み物はここで買ってください」とわざわざ案内がありました。ホテルではお水しかないからということ。細かい気配りがあぁ日本だなぁと。笑
隔離ホテル生活と名古屋隔離メシ
<隔離ホテル>
バスで5分程で到着する東横インホテルに3日間隔離生活でした。3歳児は一歩も出られない環境で本当によく耐えたと我が息子ながら思います。
3日と言っても到着日はカウントしない為、翌日を1日目と数えます。(実質3泊4日)
2名はダブルかツインかを選べます。ダブルにしましたが部屋の大きさは同じらしいです。20m2くらいの小さな部屋でした。
チェックイン的なものは簡単に済ませ、鍵をもらいその後は休むことができます。
・ホテルにあるもの:アメニティ(シャンプーなど壁にくっついている、歯ブラシ、タオル)、お湯沸かすポット(500ml)、ドライヤー
・食事は配給時に館内アナウンスか部屋の電話にてお知らせがある。
朝食8:30/お昼12:00/夕食17:30 30分ほどの前後はありましたが、だいたいこの時間帯でした。
・お水は毎食ごとに500 mlが人数分頂ける
その他ルール>>
・禁煙禁酒
・部屋からは出られない。食事がドアの前の椅子に置いてあるので受取時とゴミ捨ての時だけドアを開けて良い。
#名古屋隔離メシ
Twitterでも話題になっていましたが、事前情報よりも隔離中に出してくださる食事がよくなっている印象でした。無料で提供頂いているのですでにありがたい事ではありますが、子供も一緒なので食事はどんなものなのか気にはなっていました。
・基本はお弁当で野菜も多少入っている
・子供用も全く同じお弁当
・お弁当は冷え切ってはいないけれど、温かいものではない。(温めるものも部屋にはない)
>>先の帰国者の方々のおかげも大いにあると思いますが、普通のお弁当を毎日出して頂きました。Twitterを見ているとビーガンの方に配慮したお食事も提供されたようです。宗教上の理由なども事前に相談されると良いかと思います。
#隔離メシ で検索すると、さまざまな情報が出てきます。
>>私はふりかけや缶詰(コーン、豆)、海苔、パンなどを持参してお弁当と併用していました。
実際の写真をいくつか添付します。
<3日間隔離後のホテルを出るまで>
隔離の最終日は朝PCR検査を実施。結果が出次第、お迎えの車に乗って帰って良いとのことでした。お昼ご飯は最後も用意して頂きました。
朝7時にPCR検査を実施⇨11:30に陰性と判明⇨父に迎えを依頼⇨13:00にホテルを出発
当日朝、部屋の電話に連絡が入りドア前に唾液摂取用の容器が置いてある為、後に回収に来てくださるとのこと。
息子は唾液摂取が難しいため、8:30に専門の担当の方が来て下さって鼻からの検査をしました。
ホテルを出る際、スーツケースなど荷物が多いので係の方が先に荷物を荷台で下ろしてくださいました。本当に助かりました。
鍵をフロントで返却して誓約書のコピーを受け取り、すぐにホテルを出発できました。
▶︎一体どうやって3歳児と3日間もの隔離を乗り越えたのか?!
▶︎▶︎さすが、ママのことまで考えてくれているSHIEGETAのChicoさんと双子のお嬢さんとの隔離生活。
終わりに
長文でしたが、ここまでお読み頂いてありがとうございました。
コロナの影響で普段以上に大変な移動でしたが、今回たくさん周囲の方の助けを頂いて無事に2年ぶりに両親の家までたどり着くことができました。
現在は残りの期間を実家にて隔離生活を続けています。
今回の内容が少しでも皆さんの帰国時の参考になれば幸いです。
▶︎フランスへ戻りました
本日もお読み頂いてありがとうございました。
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